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創作キャラへ100の質問とやらをまたやってみました。
前回とは違う質問。というか!元旦から私はなにをやっているのか!!
今回はオズで。続きからどうぞ!
鎮魂歌のネタバレを示唆するような発言注意です。
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ちょっと気になったので、『貴方のキャラに100の質問』とやらをやってみました。
まずはキラでいってみようかと。続くかは不明です。

続きからどうぞー
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吹く風冷たくなる夜に、かぼちゃの灯りがぽつんぽつん。

ここは神様の居ない月。代わりに響くは「トリックオアトリート」。

とおの月。かぼちゃちょうちんで溢れる月。
お菓子が無いならいたずらを。その先に見えたもの……それはあの日の海でした。


その日僕は運悪くお菓子を持っていませんでした。昼間は持っていたのですが、部活の友人達と全部食べてしまった後だったのです。
左からは電車が通り過ぎる音、右からはかすかにさざ波の音が聞こえる、その子と会ったのはそんな夜の道でした。
周りの民家をチラリと見ると玄関先にはかぼちゃの飾り。オレンジと黒の可愛くもどこか不気味な飾りを見て、今日がハロウィンと気づきます。
お菓子を持っていない時点で少し嫌な予感はしていました。珍しく少し距離をおいて僕はその子に話しかけました。

「君は…10月の子?」

黒いシルクハットを被り、かぼちゃの眼帯をしている少年が一人。黒い羽の生えたかぼちゃのちょうちんが周りをふわふわ飛び回っています。
背中には悪魔の羽のような翼があり、月の子以前に普通の人ではないと一目でわかりました。
少年はクスッと笑って言いました。

「そうだよ、ボクが10月。10月のランテルヌ・スィトルイユ。かえでにはランテって呼ばれてる。はじめまして、子規君。」

「は、はじめまして。」

かえでって誰だろうと思いながら僕はそう返しました。
どうも今までの月の子とランテは違いました。月(ルナ)も月の子の中ではどこか異質でしたが、ランテも月(ルナ)とは違った意味で異質なのです。
月(ルナ)は月の子の中で誰よりも自分と近いものを感じましたが、ランテは誰よりも自分から遠いものを感じるのです。
その得体の知れない「遠さ」が僕は少し怖かったのかもしれません。
ランテはもはやお約束とでもいうように帽子を取って僕の方に突き出しました。

「とりあえずさぁ、『トリックオアトリート』。ハロウィンなんだからお菓子を頂戴。いっぱい集めてかえでにあげたいからさ。」

やっぱり、と少し焦りながらポケットの中や鞄の中をかき回してお菓子を探しますがやはりありません。
鞄の中を漁りながら立ち尽くしている僕を見たランテの顔が急に不満そうに歪むのが見えました。

「お菓子、無いの?」

「あ…うん、ごめん…。」

それを聞いたランテは急にショックを受けたようにぽかんと口を開けたかと思うと、落ち込んでうずくまってしまいました。
しょげてます。キノコでも生えそうな位の落ち込みようです。

「お菓子…お菓子…。」

「ごめん…。」

「かえでにあげようと思ったのに…お菓子…かえで喜んでくれない…。」

「ごめん…その、元気出して。」

「お菓子…かえで…お菓子…かえで…」

「………。かえでって誰?」

ランテは僕の話などこれっぽっちも聞いていませんでした。僕はしょぼくれているランテを突っ立って見ているしかありませんでした。
どうしようか、このまま立ち去るわけにもいきません。そう思った時、ようやくランテが顔を上げました。

「お菓子がないなら…しょうがないな。」

機嫌が治ったのかなと少し安心したのが間違いでした。不満げだったランテの口元がなぜかニッと上がりました。黒い翼のかぼちゃちょうちんがふわりと宙を舞い、ぼんやりと紫色に光り出した時。
僕は突然ランテに背を向けて逃げ出しました。何かまずいものを感じたのです。
今まで会う度仲良く話していた月の子からなぜ逃げ出したのかわかりません。何がそんなに「危ない」と感じたのかわかりません。
けれど何か洒落にならない「いたずら」がくる気がしました。電車のやかましい音、海の波の声が余計に焦らせ、やがてそれすらも聞こえなくなって自分の息の音しか聞こえなくなって。

「おおー、勘いいねぇ。」

ランテがパチンと指を鳴らす音がしました。僕は夢中で走りつづけます。
音という音が消え、俯いたままどこを走っているのかもわからず、一体何がそんなに怖かったのかもわからず、どうして走っているのかもわからなくなり、やがて疲れ果てて足が動かなくなってきました。
だんだん息が切れ、足の動きも鈍り、ここまで来れば大丈夫かなと僕はとうとう立ち止まりました。
そして顔を上げようとした時、聞こえるはずのない声がしました。

「子規っ、子規っ、こっちですようー。」

耳を疑いました。それははづきの声でした。顔を上げて自分の目を疑いました。目をこすりほっぺたつねってみましたが目の前の光景は消えません。
懐かしさと同時に背筋が凍るような恐怖を感じ逃げ出したくなりました。けど逃げられません。足がすくんで動きません。
そこは10月ではありませんでした。肌を刺すような寒さ、道には雪が積もり、道端には赤色をつけた椿の木…1月でした。それもただの1月ではないのです。
遠くに、海の方を向いて佇むはづきの姿がありました。忘れはしません、はづきが居て、そしてここで死ぬ、あの1月1日。
着物姿で海の方を見ているはづきの横に後からあの時の僕がやってくるのも見えました。
そう、たしかはづきが初日の出が見たいと言い出して、僕は正月はのんびり寝ていたかったのにいきなり電話で呼び出されてきたのです。
ぼっーとしている僕の横ではづきはまだ薄暗い水平線を落ち着かない様子で眺めていました。
震えが止まりませんでした。空が明るくなる度に心臓の鼓動が早くなるのを感じました。
このすぐ後にはづきが死ぬのです。

「まだですかねー。」

「もう少しかかるんじゃないの?」

「もうっ、水平線に朝日がきらきらーってなるの、見たくないんですかっ!」

「眠い…さむい…。」

「もうー…。」

そんな他愛のないやりとりさえも傷口に染みるようなズキズキするものを感じました。
そして、不意に目の前の僕が言いました。

「寒いからあったかいお茶買ってくる。はづきもいる?」

「はいっ。」

そこは海沿いの道で、ガードレールを越えればすぐ海、反対側には凍った車道、今思うととても危険な道でした。

「馬鹿野郎っ!」

はづき一人残して歩いていく僕にそう叫びますがその声は誰にも届きません。僕は思わず駆け出しました。
逃げ出したかったのです。逃げる為にひたすら駆けました。この先の光景を知っています。その時の心臓を握りつぶされたような感覚も。
そこに居ちゃいけない。そう叫ぼうとした時。キィィィィィィィと耳をつん裂くようなスリップ音と共にトラックが行く手を塞ぎ横転しました。歪んだガードレールの向こう、宙に浮かんだはづきの姿、少し向こうに音に気づいて振り返った馬鹿な僕の姿が。
今の僕は車道を走り抜け、同時に昔の僕も来た道を駆け戻り、ガードレールから身を乗り出しました。
今の僕と昔の僕の手が重なり、か細い白い手に向かって伸ばすけれど触れることはできなくて。
落ちた音がしました。水しぶきがきらきら煌めき、一番大切な人を海はあっさり飲み込んでしまいました。
水面に赤い花が咲き、はづきの姿はもう見えませんでした。うなだれたまましゃがみこみ、虚しく手を空に突き出したまま、ぽたぽたと涙でアスファルトにしみができていました。
憎らしいくらいに眩しく輝く初日の出が告げています。はづきのいないいちねんがくると。

先ほどまでそこに居たはづきの姿が浮かびました。そしてその姿は別の誰かと重なりました。
そう、あの椿の花の子。雪の中で寂しそうに微笑むあの子の顔と重なって、白い雪が舞い散り目の前が霞んで見えなくなってそして……



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fantasy side(5~)   2011.12.06 // TAR
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何も見えない暗闇に、ぽっかり浮かぶまあるい月。

いつもと同じ月なのに、いつもよりずっと美しくて。

いつもより一層輝いてるからこそ、夜空にぽつんと独りぼっち。

ここのつめの月。何時よりも月が綺麗な月。
誓いましょう。例えこの闇が永遠に続こうとも、必ず会いに行きますと…。


「ったく…何で僕が…」

僕は少々苛々していました。半ば乱暴に手に持った袋を振り回しながら桜の木の土手を駆けていきます。
袋の中には沢山のお団子。もう夜だというのに、部活の友達が団子が食べたいだなんて言い出して、僕が買いに行かされたのでした。

もう辺りは暗く、土手の木々もすっぽり闇に覆われていました。
そして天井にはぽつり、本当に月かと疑うくらいに明るく強く光り輝く月が浮かんでいました。
やけに今日は月が綺麗だなと、そう思ってからやっと今日は十五夜だと気づきました。
どおりで月が綺麗なわけです。
土手の脇にある崖の下の池の水面が月の光を受けて輝きます。暗すぎる土手の中、その僅かな光を頼りに僕は走っていきました。
その時。

「………あっ。」

僕は思わず声をあげました。桜の木の傍に人が居ました。その人の髪が見たことがないくらい美しい金髪だったので少し驚いたのでした。
服は黒と紺色の和服です。日本好きの外人さんでしょうか。こんな真っ暗な土手で何をしているのでしょう。
道に迷ったりでもしたのかな。僕は少し気になって声をかけました。

「あの…。」

声をかけられたことに驚いたのか、すぐにその人はこちらを向きました。
金髪に碧眼で、やたら整った顔立ちで背の高い青年でした。やっぱり外国の人かな。
そう思った時、その人は少し訛りの入った日本語で思いがけないことを言いました。

「君……、私が、見えているのか?」

首を傾げたのは僕の方でした。この言葉は何度も聞いたことがあります。
まさか、そう思いながら僕は訊きます。

「まさか…あなたが9月の子ですか?」

「ああ…そうだ。」

僕は驚きました。が、驚いてから少し違和感を感じました。目の前の人が月の子だと知って驚くのがやけに久々のような気がしたのです。
この人は他の月の子と何かが違う…なぜか僕はそう感じました。
外国人のような訛りのある話し方のせいなのでしょうか、どこか「月」というよりは自分に近いものを感じるのです。

「ひまわりから、聞いたよ。たしか…マサオ君、だったか?」

「……違います、子規です。それ嘘です、確実に。」

「三段階に変身すると大砲をも跳ね返す最強の巨人になると聞いたのだが…」

「……あの、純粋なのはいいことですが、人を疑ってみることも時には必要だと思います。」

「…そ、そうなのか、気をつけるよ。変身……」

「…言いづらいんですが、嘘です。」

少しがっかりしているようでしたが、どう頑張っても僕は三段階に変身はできません。
ひまわり、完全に遊んでるなと呆れてため息をつきました。
それから改めて僕は尋ねました。

「あの…お名前は?」

「私は…月(ルナ)だ。月と書いて…ルナと読む。」

淡々と、暖かさも無ければ冷ややかさもない調子で月(ルナ)は言うと、僕から目を背けて空を見上げました。
夜空に一人佇む満月。青い瞳が捉えているものはそれだとすぐに気づきました。
少し雲がありますが、比較的晴れていてお月見にはちょうどいいでしょう。
そうだ、と思って僕は袋からお団子を取り出しました。僕が買ったお団子なのだから、一つくらいいいんじゃないかな、と思って。

「月さん、いりますか?」

「え…あ、ありがとう。」

月(ルナ)はお団子を貰い、桜の木によりかかり、少しずつ食べながらまた上を見上げます。
僕は似たような光景をどこかで見た気がしました。どこか寂しげな横顔…誰かが同じ表情をしていたような。
そして思い出しました…4月のことを。そういえばここはあの時と同じ土手です。
もしかして、と思い僕は訊きました。

「あの…誰を待っているんですか?」

月(ルナ)は驚いた様子で僕を見て、それから納得したように言います。

「そうか…君は他の何人もの月の子に、会ってきたんだな。」

そして、強い目で満月を睨みつけて呟きました。

「待っているんじゃない……待たせているんだ。」

桜咲く、永遠の4月で佇む少女の姿が目に浮かびました。
そして脳裏に浮かんだ桜吹雪は、やがて冷たく白い吹雪へと変わり、桃色の少女は白くて椿の花飾りをつけた少女に変わりました。
あの子も、桜花と同じように待っているのかな。桜花と同じような表情をして。

「僕も……行かなきゃいけない所があるんです。」

「…それは、1月の子の所か?」

どうもひまわりは全部喋ってしまったようです。僕は黙って頷きました。
月(ルナ)は呆れたようにため息をつきました。

「なるほどな……ひまわりが言ったとおり…そっくりだ。」

僕には何のことだかわかりませんでした。

「君は、そっくりだよ…昔の私に。」

昔の月(ルナ)に、そう言われてもピンときませんでした。ひまわりもそんなようなことを言っていましたがどこがどう似ているのかよくわかりません。
すると僕の様子を見た月(ルナ)は言いました。

「君が…今悩んでいること、当ててみせようか?」

「え?」

聞き返した隙に、はっきりと言われました。

「1月の子に会ったら、何と呼べばいいのか…違うか?」

グサリと、何かが刺さったような気がしました。
あの子に会いに行こうと決めていたくせに、気づくのが遅すぎて。でも本当は、目を背けていたのかもしれません。
そして、更に月は言います。

「その子が『誰』なのか。」

その通りでした。あの子に笑ってほしいと、そう願っておきながら、僕は未だにあの子が誰だかわからないのです。
あの子をはづきと呼んでいいのでしょうか。はづきでないのなら何と呼べばいいのでしょう。
わからなくて、でも惹かれる気持ちだけは確かで。
ようやく顔をあげ、がむしゃらに前に進んできました。
でも、どうしてもこの疑問にぶつかるのです。

「1月の子って…『1月』なんですか?『はづき』なんですか?」

殆ど、自分に問いかけているようなものでした。
僕は困って月(ルナ)を見ました…が、俯く僕の方など少しも見ていません。
ただ、月を見上げていました。十五夜、たったそれだけのことでどうしてこんなにも月が輝くのでしょう…とても綺麗で、僕は声が出ませんでした。

「答えは、単純だよ。」

「…わからないです。」

「少し頭を冷やすといい……その子のことばかり考えすぎなんだ。
 今晩は、月が綺麗だ。ぼんやり眺めてから…帰ればいいよ。」

何も考えず、上を向きます。墨で塗られたような空がどこまでも果てしなく続いて。白い穴が浮かんでいて。それだけの景色が綺麗で。
ふと思いました。1月には雪が降り、2月にはバレンタインデー、3月にはひな祭りがあって、4月には桜が咲き、5月には鯉のぼりが泳ぎ、6月には紫陽花が咲き、7月には七夕、8月にはお盆が来て向日葵が咲いて……毎月毎月、こんなにも景色は変わり、時は確実に進んでいるのに、どうして僕は同じことばかり考えているのでしょう。
いつになれば動き出すのでしょう。あの椿の花の子が気になって動けないのです。

「どちらを選ぶか…きっとそこが分かれ目だったんだろうな。」

ぼそっと月(ルナ)が呟いた一言…よくわからないのにやけに重く感じました。
明らかに感情のこもった月(ルナ)の声を初めて聞いた気がしました。
またうつむき始めた僕を見て、月は急に僕が持っているお団子の袋を指差しました。

「見かけによらず…よく食べるんだな。」

「……はい?」

「…あ、お団子、随分たくさんあるなと…。」

そう言われて、ようやくどうしてこの土手を通ったのか思い出しました。

「そうだ忘れてた!団子買ってこいって友達に言われたんです。うわーやべっ!」

「…へえ、友達。いいね。」

あわててお団子のパックを袋にしまい、走り出そうとする僕に月は一つ、思い出したように言いました。

「そうだ…一つ訊いてもいいか?君は、他の月の子にも会ってきたんだよな?」

「え?はい。」

「はな…あ、いや…四月の子は……元気にしてたか?」

月(ルナ)は少し照れくさそうでした。

「はい、桜花さん元気そうでした。…待ってるみたいでしたよ。」

「そうか…ありがとう。」

そう言った時、月(ルナ)と僕が似ていると言われた訳が少しだけわかった気がしました。
きっと月(ルナ)はずっとこの桜の木の下に居続けるのでしょう。いつか満開の桜が咲く月にたどり着けることを願って。

「じゃあ、お元気で。」

「こちらこそ…偉そうなことばかり言って、すまなかったね。」

そして立ち去ろうとした僕に月は言いました。

「最後に、君の悩み事の答え、ヒントだけ教えておこうかな。」

ピタリと僕の足が止まります。

「私はね、月(ツキ)じゃなくて月(ルナ)であり、ルナじゃなくて月(ルナ)である……1月の子も多分、同じだ。」

「これが、ヒント…?」

「ヒントであって…これが答え。」

思考が止まりそうになる中、なんとか言葉を絞り出しました。

「ありがとうございました……考えます。」

そして、僕はお団子を持って駆け出しました。闇の中、月の光を頼りに進んでいきます。
思ったとおり、僕が走り出しても月はずっとそこにいました。桃色の無い桜の木の下で、ずっと満月を眺めていました。
最後に、月(ルナ)の呟く声が聞こえた気がしました。

「呑まれちゃいけないよ。君はまだ、月を越えられるんだから。」

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